はじめに:なぜマラソンに筋トレが必要なのか??

「マラソンは有酸素運動だから、走り込みだけしていれば十分」と思っていませんか?
確かにマラソンの本質は持久力にありますが、筋トレ(筋力トレーニング)を取り入れることで、走力の向上やケガの予防といった多くのメリットがあります!!
そこで本日は、マラソンランナーに筋トレが必要な理由をわかりやすく解説します!!
1. ケガの予防

長距離を走るマラソンでは、膝や腰、足首などにかかる負担が非常に大きく、疲労がたまることでフォームが崩れ、関節や筋肉へのダメージが増します。
特に膝の故障(ランナー膝)やシンスプリントなどは、筋力不足によって起こることが多いです。
筋トレを行うことにより、体幹や股関節周辺、下肢の筋力を強化することで、衝撃吸収力と安定性が高まり、ケガのリスクを大きく減らすことができます。
2. 正しいフォームの維持

フルマラソンを走り切るには、4〜5時間以上、長い人ではそれ以上にわたり走り続けなければなりません。
時間が経つにつれて姿勢が崩れてくると、効率が落ちて余計なエネルギーを消費するだけでなく、筋肉や関節に無理な負担がかかります。
体幹や背筋、臀部などを鍛えることで、フォームを維持しやすくなり、結果としてスタミナの節約やスピードの維持につながります。
3. 推進力とランニングエコノミーの向上

筋力があると、地面を蹴る力(推進力)が高まり、1歩ごとの前進エネルギーが大きくなります。
これは「ランニングエコノミー(走る効率)」と呼ばれ、同じスピードでもより少ないエネルギーで走れるようになります。特に臀筋やハムストリングスを鍛えることで、地面への力の伝達が強化され、スムーズで力強い走りが可能になります。
4. 疲労耐性の向上

筋肉に持久力があると、後半の粘り強さに差が出ます。
長距離のレースでは脚の筋肉が疲労で重くなることがありますが、普段から筋トレで耐久力を高めておけば、最後まで一定のペースを保ちやすくなります。
まとめ
マラソンに筋トレは不可欠です。走るだけでは得られない「安定性」「効率性」「耐久性」を補い、ケガの少ない強い身体を作ることができます。
特別な器具がなくてもできる自重トレーニングから始め、継続的に取り入れることで、確実に走りの質が変わります。
今日から少しずつでも、筋トレをランニングライフに取り入れてみませんか?
筋トレがマラソンに与える効果:

- フォームの安定性向上:特に後半の疲労による崩れを防ぐ
- ケガ予防:膝・足首・腰への負担軽減、筋バランスの改善
- スピード持久力向上:一定の速度を長く維持する力を高める
- エコノミーの向上:無駄のないエネルギー効率のよい動きを実現
これらの効果を得るためには、ただ筋肉を大きくするのではなく、走るための筋肉、耐えるための筋肉を狙って鍛える必要があります!
トレーニング全体の構成方針
項目 | 内容 |
---|---|
頻度 | 週2〜3回(走る日は別にするか、ジョグ後に) |
強度 | 初心者は自重から開始。慣れてきたらウェイトも可 |
種類 | 体幹・下半身・補助筋をバランスよく |
所要時間 | 1回30〜45分を目安 |
長距離マラソンにおすすめの筋トレ10選【徹底解説】
① スクワット:走るための土台を作る

主要筋肉:大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、脊柱起立筋
解説:
スクワットは“キング・オブ・エクササイズ”と呼ばれるほど多くの筋肉を同時に使う種目です。
マラソンにおいては、着地と蹴り出しの動作を支える筋力、膝の安定性、体幹の強化まで期待できます!!
フォーム:
- 足を肩幅に開いて立つ。つま先はやや外向き。
- 背筋を伸ばして胸を張る。
- お尻を後ろに引くようにしてしゃがむ。
- 太ももが床と平行になるまで下げたら、元に戻す。
ポイント:
- 膝がつま先より前に出ないようにする。
- 背中を丸めない。腹圧をしっかりかける。
バリエーション:
- ジャンピングスクワット(瞬発力強化)
- ブルガリアンスクワット(片脚強化)
② ランジ:左右バランスと走行安定性を向上

主要筋肉:大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、中臀筋
解説:
ランジは片脚での動作が中心で、実際のランニングに近い動きです!!
左右差をなくし、片脚立位の安定性を高めることができます。
また着地時の衝撃を吸収する力や、軸のブレを防ぐコア筋群の働きを活性化することもできますよ!
やり方:
- 両足を揃えて立ち、片足を前に出す。
- 両膝が90度になるまで腰を落とす。
- 前足で地面を押して元の位置に戻る。
- 10回×左右3セット。
応用:
- サイドランジ(横方向の安定性向上)
- ウォーキングランジ(有酸素+筋持久)
③ ヒップリフト(グルートブリッジ):腰落ちフォームの修正に

主要筋肉:大臀筋、ハムストリングス、脊柱起立筋
目的:
ランナーがよく陥るフォームの一つに、「腰が落ちる」問題があります。これは臀筋やハムストリングの弱化によるもので、ヒップリフトによって骨盤と体幹の連携を強化できます。
やり方:
- 仰向けに寝て膝を立て、足を肩幅に開く。
- お尻を持ち上げて膝と肩を一直線に。
- ゆっくり戻す。20回×3セット。
ポイント:
- 腰ではなくお尻の筋肉で持ち上げる
- 両足のかかとでしっかり地面を押す
④ プランク:体幹安定の基本トレ

主要筋肉:腹直筋、腹斜筋、腹横筋、背筋
解説:
姿勢を一定に保ち、フォームを乱さず走るためには、体幹の持久力が欠かせません。プランクは体感能力を高め、フォームの維持、安定に繋げることができます!
やり方:
- 肘とつま先を床につけ、腹を持ち上げる
- 30秒〜1分キープ×3セット
バリエーション:
- プランク+膝引き寄せ
- プランクウォーク(動的体幹)
⑤ サイドプランク:左右軸の安定性を高める

主要筋肉:腹斜筋、中臀筋、内転筋群
解説:
片脚接地時に軸がブレないようにするために、腹斜筋や中臀筋などの「側面の筋肉」が重要です。
サイドプランクは特に中臀筋の強化に有効で、フォーム崩れの予防になります。
やり方:
- 肘を肩の下に置いて横向きに寝る。
- 腰を持ち上げ、一直線をキープ。
- 30秒×左右3セット。
⑥ カーフレイズ:ふくらはぎの筋持久力を育てる

主要筋肉:腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋
解説:
長時間のランニングで疲れやすい部位のひとつがふくらはぎ。
着地衝撃の吸収と推進力を生むために、しなやかで持久力のあるふくらはぎを育てることが大切です。
やり方:
- つま先を前に向けて立つ。
- かかとを持ち上げてつま先立ち。
- ゆっくり下ろす。30回×3セット。
応用:
- 階段でのカーフレイズ
- 片脚で行う片足カーフレイズ
⑦ レッグレイズ:腸腰筋と下腹部の連動強化

主要筋肉:腸腰筋、腹直筋下部
解説:
足を引き上げる動作に関与する腸腰筋は、ランニングのピッチに直結する重要筋。
レッグレイズで下腹部と一緒に鍛えることで、より効率的なフォームが可能になります。
やり方:
- 仰向けに寝て、足を真っすぐ伸ばす。
- 両脚をそろえたまま、45〜60度まで上げる。
- ゆっくり下ろす。10〜15回×3セット。
注意点:
- 腰が反らないように腹圧をかける
- 反動を使わずに動作をコントロールする
⑧ ブルガリアンスクワット:片脚での筋出力を鍛える

主要筋肉:大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス
解説:
ブルガリアンスクワットは、ランジよりさらに高強度なトレーニング。
片脚でのバランス能力や筋力を集中的に強化することで、走行時のパワーを底上げできます。
やり方:
- 片足をベンチや椅子に乗せる。
- もう一方の脚でスクワット動作を行う。
- 左右10回×3セット。
注意点:
- 膝が内側に入らないようコントロール
- 背筋を伸ばして軸を意識
⑨ デッドリフト:背面チェーンを鍛えて安定した姿勢を

主要筋肉:ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋
解説:
ランナーが弱くなりがちな「裏側の筋肉」にアプローチ。背中、腰、もも裏を同時に鍛えることで、後半の前傾姿勢や腰の痛みを防止できます。
やり方:
- バーベルまたはダンベルを床から持ち上げる。
- 膝を軽く曲げ、背中をまっすぐにして腰を落とす。
- 背面の筋肉で引き上げる。
ポイント:
- 無理に重い負荷を使わず、フォーム重視
- 腰を丸めない
⑩ マウンテンクライマー:有酸素×体幹のハイブリッド

主要筋肉:腹筋、腸腰筋、肩、体幹全体
解説:
マラソン中の心肺機能と体幹の連携を同時に鍛えられるのがこの動作。瞬発的で有酸素的な刺激により、乳酸耐性の向上にも効果があります。
やり方:
- プランクの姿勢からスタート
- 片膝を胸に引き寄せ、交互に繰り返す
- 30〜60秒×3セット
筋トレメニューの組み方例(週2日)
月曜:脚中心
- スクワット 3×15
- ランジ 3×10(左右)
- カーフレイズ 3×30
- ヒップリフト 3×20
木曜:体幹&補助筋
- プランク 3×60秒
- サイドプランク 3×30秒(左右)
- レッグレイズ 3×15
- マウンテンクライマー 3×40秒
地味な筋トレが未来の走力を変える
ランニングだけを繰り返しても、筋力が足りなければ走るフォームが崩れ、ケガのリスクが高まり、記録は頭打ちになります。
地味に思える筋トレこそ、走力の「隠れた土台」を築いてくれます。
継続こそが力です。週に2〜3回、30分でも構いません。
ぜひ、日々のランニングと並行して筋トレを取り入れ、より強く、より速く、より長く走れる身体を目指してみてください。
筋トレのやり方がわからない方にはパーソナルジムがおすすめです!
怪我をせずに運動能力を上げるためにもぜひ一度パーソナルジムをお試しください!!
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